長年にわたり部分的なレイアウト変更を重ねてきたオフィスは、現在の働き方に合わず、業務の非効率化を招いていることがあります。社員数や働き方の変化に対応するためには、オフィスレイアウトの全体的な見直しが有効です。

ここでは、機能的なオフィス空間を実現するための5つの視点を紹介します。

1. 必要スペースの再検討

まず、オフィスにどのような種類のスペースが、どれくらいの広さで必要かを改めて確認します。現状をそのまま踏襲するのではなく、現在の業務内容や社員数を基準に、必要なスペースを洗い出すことが重要です。

【スペースの例】 執務室、ミーティングスペース、セミナールーム、休憩室、受付・エントランス、役員室、面談室、資料室、待合室、応接室、食堂、Web会議ブース など

近年では、Web会議ブースや1対1の面談に使える個室、集中作業ブースなどを増設する企業が多く見られます。事業内容や働き方の変化に応じて、不足しているスペースがないかを確認します。

2. 各スペースの配置（ゾーニング）計画

必要なスペースをリストアップした後、オフィス内での大まかな配置を決定します。この工程は「ゾーニング」と呼ばれます。

スペースを以下の4つのゾーンに分類し、オフィスの出入り口から①〜④の順に配置するのが基本です。

ゾーン①：来客者が利用するスペース （例：受付、待合スペース）
ゾーン②：社員と来客者が共に利用するスペース （例：応接室、会議室）
ゾーン③：主に社員が利用するスペース （例：執務室、休憩室、食堂）
ゾーン④：特定の社員のみが利用するスペース （例：役員室、サーバールーム）

この考え方に沿ってゾーニングを行うことで、来客者の動線が分かりやすくなり、セキュリティの確保や業務の効率化にもつながります。部分的な変更を繰り返してきたオフィスでは、このゾーニングが乱れていることがあるため、見直しが求められます。

3. 通路幅の確保

オフィスの通路幅が狭いと、社員同士がすれ違う際に接触しやすくなり、円滑な通行の妨げとなります。特に、増員によって座席を増やしたオフィスでは、通路が基準より狭くなっている場合があります。

位置関係によって適切な通路幅の目安は異なりますが、「机と机の間」「机と壁の間」など、それぞれの場所で十分な幅を確保できるよう設計することが大切です。通路幅が不足している場合は、レイアウトの工夫、ペーパーレス化による書庫の縮小、コンパクトなオフィス家具への買い替えなどでスペースを確保します。

4. オフィス家具の選定

長年使用しているオフィス家具は、現在の働き方に合わなくなっていることがあります。

例えば、PCの小型化により、かつてほど奥行きの広いデスクは必要なくなりました。また、ペーパーレス化が進んだ環境では、書類保管用の大きなキャビネットが不要になることもあります。オフィス環境の変化に合わせて、家具のサイズや機能を見直すことで、スペースをより有効に活用できます。

5. ワンフロア化の検討

社員数が減少したにもかかわらず、複数のフロアを維持している場合、部署間の物理的な距離がコミュニケーションの障壁となることがあります。フロアが異なると、情報共有や連携の機会が大幅に減少する傾向にあります。

このような状況では、オフィスをワンフロアに集約することも有効な選択肢です。これにより、コミュニケーションの活性化、業務効率の向上などの効果が期待できます。

埼玉オフィスづくり.comについて

埼玉オフィスづくり.comは、埼玉県で30年以上にわたり、オフィス空間の設計・施工を手掛けてきた実績があります。オフィス内装工事やレイアウト設計、オフィス移転サポート、パーテーション設置、OAフロア施工など、オフィスづくりに必要なあらゆるサービスをワンストップで対応しています。オフィスレイアウト設計に関しても、現場の状況に応じた最適な方法を提案し、施工まで柔軟に対応いたします。オフィスに関するお困りごとがございましたら、どうぞお気軽にご相談ください。

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